クレジット市場月次レビュー:2017年6月

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2017/07/10

タントラムは個別には起こらない―金利のボラティリティに対するクレジット市場の反応はまだ限定的

 

  • 6月のクレジット市場は好調さを増し、ユーロのスプレッドは過去数年間で最低の水準となり、好ましくないリスクの非対称性が生じている。9月または10月のiTraxxオプション・ヘッジは、潜在的なクレジット市場のボラティリティ上昇に対する防御として役立つ可能性がある。
  • クレジット市場は、ここ2週間の金利のタントラムに対する耐性を見せている。ただし、欧州中央銀行による量的緩和のテーパリング(段階的縮小)が本格化した場合におけるハイ・イールド債と投資適格債の間のスプレッド拡大は、要警戒の重要リスクとなっている。
  • リフレ・トレードの後退により、6月の米ドル建ハイ・イールド債のパフォーマンスは各セクターにわたって低調であり、エネルギー・セクターにおける2%の下落を何とか埋め合わせる程度の水準となった。しかし、最近の石油価格の反発と金利のタントラムが小康状態をもたらす可能性がある。
  • 第2四半期におけるユーロ建社債の供給は記録的な額となり、複数の大規模なマルチ・トランシェのディールと大量のリバース・ヤンキー債が登場した。通年の発行総額は、3,000億ユーロを上回る可能性がある。