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【アクサ世界株式ファンド】欧米の銀行をめぐる信用不安に揺れた1週間:市場動向と今後の影響に関して

  • 2023年3月17日 (3 分で読めます)

 

<キーポイント>

  • 米シリコンバレーバンクの破綻、クレディ・スイスの経営懸念に端を発した銀行セクターの動揺が広がり、世界の株式市場および債券市場に大きな影響を与えた
  • シリコンバレーバンクやクレディ・スイスは個別の問題によるところが大きく、直接的に他の銀行に波及する可能性は低いと思われる
  • アクサ世界株式ファンドは、シリコンバレーバンク(SVBファイナンシャル・グループ゚)やクレディ・スイスの株式は保有しておらず、直接的な影響はない。それでも、株式市場全体が大きく変動した影響を受け、当ファンドの基準価額は変動した
  • 米金融当局が迅速に対応しており、短期的には市場の動揺はあるものの、当ファンドへの中長期的な影響は軽微と考える

 欧米銀行セクターの動揺の背景

米国時間3月10日金曜に、米連邦預金保険公社(FDIC)は、銀行持ち株会社SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレーバンクが経営破綻し、事業を停止したと発表し、12日にニューヨーク州金融当局は、暗号通貨関連企業との取引が多いシグネチャー・バンクの事業を停止したと発表しました。その直後から週明けにかけて、他の銀行にも信用不安が波及するのではないかとの懸念から、米国を中心に、株式市場では銀行株を中心に株価が下落しました。債券市場では、安全資産として国債が買われて国債利回りが急激に低下、社債のスプレッドは大きく拡大しました。こうした市場の動揺に対して、米財務省や米連邦準備制度理事会(FRB)は、預金保険(上限25万ドル)を超える預金についても全額保護を表明するなど、素早く対応策を発表しました。

その後、15日には、クレディ・スイスの経営問題が再燃し、同行の株価が急落したことにより、再び市場全体に動揺が広がりました。しかし、中央銀行であるスイス国立銀行が同行に対して流動性供給を発表したことで、資本市場は落ち着きを取り戻しています。


市場動向と今後の影響について

当ファンドでは、銀行セクター、金融政策、経済活動への今後の影響について、次のように見ています。

  1. 銀行セクターへの影響:

    銀行セクターでは、利上げの結果、銀行の金利収入が増えています。一方で、利上げの影響で経済活動が鈍化してきている結果として、各種手数料収入が減少しています。しかし、金利収入の伸びが手数料収入の減少以上に伸びているため、足元の業績は好調です。また、雇用市場が堅調で、消費が依然活発であるため、この状況はしばらく続くと思われます。

    シリコンバレーバンクの破綻に対して米政府やFRBが素早く行動したことにより、信用不安が急速に広がることはないものと思われます。また、米国の大手銀行については、シリコンバレーバンクが陥ったような窮状に追い込まれることはなく、2008年の世界金融危機の再燃ではないと考えています。

    なお、シリコンバレーバンクは、主としてカリフォルニア州のスタートアップ企業を対象として業務をしており、これら企業への融資が中心であり、法人や個人などの分散が効いている米国の他の地方銀行とは業務構成が大きく異なっています。従って、他の銀行がすぐに同じような状況に陥るとは考えていません。とはいえ、米国の地方銀行には、預金が流出する一方で、保有する資産としての債券価値が下落している銀行もあるため、しばらくは事態を注視する必要があります。

  2. 金融政策への影響:

    融資活動などがしばらく停滞する場合には、現在FRBが進めている利上げなどの金融引き締め政策がスピードダウンする可能性があります。FRBとしては、事態が制御可能な状況になっていると確信するまでは、状況を注意深く見守ると思われます。他方で、今回の破綻とは別に、足元の経済統計を見ると、経済活動に軟化がみられるために、大幅な利上げへの圧力は徐々に弱まっていると考えられます。

  3. 経済活動への影響:

    スタートアップ企業を顧客として融資を行っていたシリコンバレーバンクが破綻したことを受けて、同様の業務を行っているプライベートエクイティやレバレッジドローンを手掛ける企業は、資金調達がやや困難になることが考えられます。その結果、こうした企業から資金を受ける側である、まだ赤字状態のハイテク企業やバイオテクノロジー企業は、融資を受けにくくなるという影響が出る可能性があります。しかし、財務内容が健全な企業への影響は軽微と思われます。

    クレディ・スイスについては、スイス国立銀行が流動性を供給することを表明しており、当面の危機は回避できると思われますが、センチメントの収縮など、経済活動への影響には注視が必要です。

    一方、経済活動全体を見ると、新型コロナの影響を脱して経済活動が急速に再開した当初は、様々な供給網の停滞が引き起こされました。しかし、この供給網の停滞も解消され、最近ではすでに、経済が円滑に動くようになりました。また、中国がゼロコロナ政策を緩和し、再び経済活動を始めましており、景気が回復に向かっています。こうした経済環境の好転によって、金融引き締めの影響はあるものの、経済活動は全般的に堅調を保っています。

    信用問題にかかわらず、急激な利上げにより貸し付け条件が厳しくなり、企業の経済活動に影響していくことには注意が必要です。


当ファンドへの影響と見通しについて

アクサ世界株式ファンドは、長期的視点で成長が期待される世界の企業の株式を投資対象としています。足元で、銀行セクターへのエクスポージャーは2.0%1 (小数点第二位四捨五入、2023年2月28日時点)で、シリコンバレーバンクやクレディ・スイスなど、破綻や経営危機が報道されている銀行の組み入れはありませんが、株式市場全体が大きく変動した影響を受け、当ファンドの基準価額は変動しました。

当ファンドは、人口動態の変化やテクノロジーの発展などが引き起こす世界的な構造変化に着目しており、保有する株式は、通常業務で黒字を生み出し、強靭なバランスシートを有し、長期的な成長を続ける可能性が高い企業が大半です。短期的には市場のボラティリティに直面する可能性はありますが、中長期的には、今回の銀行セクターをめぐる信用不安の影響は大きくは受けないと判断しています。

他方、新型コロナや地政学的リスクを背景に、昨今ではデジタル化の加速や製造業の生産体制の変化等といった構造変化が促されています。また、昨年終盤から足元までの株価調整によって、株式市場は適切な株価水準を示しています。当ファンドは、今世界で起きている構造的な変化から生まれてくる成長機会を捉え投資を行うことを目指しており、こうした構造変化の中で、投資対象企業の業績が拡大を継続することに支えられて、中長期的に良好なパフォーマンスを提供していくものと考えています。

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【図表】アクサ世界株式ファンドの基準価額の推移(期間:2021年10月29日(設定日)―2023年3月16日)
※上記のマーケット動向とファンドの動きは、過去の実績であり将来の運用成果等をお約束するものではありません。 また、見通しと運用方針は、作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等により当該運用方針が変更される場合があります。

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欧米の銀行をめぐる信用不安に揺れた1週間:市場動向と今後の影響に関して
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