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ロボテック・トレンド:テクノロジー・イネーブラーに注目

  • 2022年3月25日 (5 分で読めます)

ロボテック戦略ではテクノロジー・イネーブラー(革新的な技術基盤)に注目しています。これは、新たなシステムを構築する上で不可欠な製品およびそれを生産する企業を指します。ロボット・自動化分野におけるテクノロジー・イネーブラーは、最先端ロボットや自動化システムのいわば「頭脳」と考えられ、半導体、各種センサー、ビジョンシステムや自動化を支援するソフトウェアが含まれます。

半導体分野

半導体分野においては、人工知能(AI)、5G(第5世代移動通信システム)、IoT(モノのインターネット)関連が含まれます。

膨大で様々な学習を高速で行う必要があるAIにおいては、半導体はまさに頭脳の基盤を形成しています。AI向け半導体では、高速演算能力および画像処理、複雑な並列処理が要求されます。AIで強いのはエヌビディアアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)です。エヌビディアは長年、ビデオゲーム向けにGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)と呼ばれるリアルタイム画像処理に優れたプロセッサーを製造してきています。多彩なグラフィック処理、高い演算能力と並列処理が要求されるAI、機械学習、ディープラーニング向けに、エヌビディアのGPUが多く利用されています。同社のチップは自動運転車の頭脳としても多く使われており、テスラ、トヨタ自動車、独アウディなどとも提携しています。

AMDは、以前は圧倒的なCPU(中央演算処理装置)シェアを誇るインテルからだいぶ離された2番手企業にすぎませんでしたが、コストパフォーマンスに優れた先進的なプロセッサーを次々に発表し、そしてグラフィックカード会社を買収することで、CPUとGPUを組み合わせたデバイスを開発し、AI関連でも伸びています。AMDの半導体は、メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)の新たなデータセンターへの採用が発表されています。メタは、メタバース(デジタル空間で現実世界と仮想世界を融合させるコンセプト)開発を進めており、データセンター、サーバー、ネットワーク・インフラなどに大規模な設備投資を計画しています。

5G分野で注目されるのはクアルコムです。同社は5G関連も含め広範なワイヤレス特許を保有しており、通信機器関連市場において圧倒的に優位な立場にあります。スマートフォン・ユーザーが5Gにアクセスするためには、クアルコムの半導体や関連特許を使うなど、何らかの形で同社を経由する必要があります。クアルコムはさらに、IoTや自動車関連にも顧客ベースを広げており、業績の拡大が続いています。今年1月のテクノロジー見本市「CES 2022」では、車載半導体やプラットフォームでホンダやルノーグループとの提携を発表しました。2月下旬には、AIプロセッサーを組み込んだ世界初の5Gモデムを発表しました。

IoTプラットフォーム向けではシリコン・ラボラトリーズが注目されます。同社はワイヤレス通信向けにアナログ回路とデジタル回路の両方を組み込んだ高性能集積回路や産業向けプラットフォームを提供しています。産業用および一般家庭用の自動化機器への強い需要があり、またIoTプラットフォーム向け製品売上の大幅増により、2021年の通年売上高は前年比40%超となっています。

AI向け半導体では高速演算能力や画像処理、複雑な並列処理が要求されます。この分野ではエヌビディアのGPUが広く利用されています。

ビジョンシステム

ビジョンシステムは、カメラおよびセンサーを使って画像処理を行い、検査や監視をするシステムで、生産工程の自動化で極めて重要です。日本のキーエンスは、品質管理や検品のためのセンサーおよびビジョンシステムを製造しています。同社のロボットビジョンシステムは、産業用ロボットの位置検出や検査のために使われる画像センサーおよび画像処理システムで、簡単な操作で国内外の産業用ロボットに直接接続できます。新型コロナ感染拡大により国内外で工場の自動化投資が拡大している恩恵を同社は受けており、2021年4~12月期連結決算では純利益が過去最高を更新しました。

米国のコグネックスも同様に工場の品質管理や検品に使われるビジョンシステムを手掛けています。同社の製品にはAI技術や独自のアルゴリズムが搭載されており、高速で人間のような「見て判断する」機能が備わっています。直近では、同社の物流向けシステムはeコマース拡大に伴って伸びており、自動車産業向けシステムはEV関連設備投資の急増の恩恵を受けています。

自動化された工場では、品質管理や検品においてビジョンシステムによる検査や監視が欠かせません。

自動化支援ソフトウェア

米オートデスクは設計自動化ソフトを手掛けており、もともとはPCで稼働するCAD(コンピューター支援設計)ソフトを開発し、建設などの設計事務所で急速に普及しました。現在、建設、製造、電気分野などで広範に業界向け自動化ソフトを提供しています。特に同社の建設業界向け包括モデルソフトは、建物の計画、設計、施工、運用に至る全工程のデジタル管理が可能で、建設業界のデファクトスタンダードになっています。

設計自動化ソフトは様々な製造・建設現場で使われており、効率化と迅速化に貢献しています。

世界の産業用ロボットの出荷台数の年平均成長率が、以前の5%から近年は13%に上昇しています。その背景には、このようなテクノロジー・イネーブラーによって自動システムがよりスマートになり、そして能力が大きく拡大していることが後押ししていると言えます。今後もロボット・自動化分野のさらなる進化が期待されます。

ロボテック戦略の詳細につきましては、ぜひウェブサイトをご覧ください。

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