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主役に躍り出たAI。投資家は大々的な宣伝を信じるべきか?

  • 2023年10月6日 (5 分で読めます)

キーポイント:

  • AIはすでに電子商取引、エンターテインメント、工場での生産など、私たちの生活や働き方に大きく貢献している。
  • ますます多くのアプリケーションが開発されるにつれ、巨大IT企業が高い利益成長を実現する可能性が高い。
  • AIは経済に幅広く変革をもたらし、気候変動への戦いの助けにもなる。

投資家の間で人工知能(AI)をめぐる期待がこれほど高まっている理由は容易に理解できます。AIが既に使われるようになっている為、この期待には周知の事実も一部織り込まれています。

ソーシャルメディアのアプリやオンライン・ショップを利用している人なら、自分のためだけに厳選されているかに見える広告をよく目にしているでしょう。携帯電話アプリは、1日の特定の時間になるとそのアプリを利用するよう訴えかけてきます。例えば、著者のスマートフォンのSiriアプリは、私が夕食しながら素敵な曲を聴くのを好むことを知っていて、夕方になるとスポティファイの利用を勧めてきます。

これらの動作はAIが主導しており、こういったイノベーションは主要な巨大IT企業の素晴らしい株価パフォーマンスにすでに貢献してきました。

しかし、今後さらに多くのことが起きます。AI、特に生成AIは、様々なことを実現可能にするこれまでになかったテクノロジーです。車輪、鉄器、ジェニー紡績機、電気、電話、そしてこの半世紀のデジタル化など、人間は常に労働を効率化する技術を開発してきました。これらの発展は、肉体労働の負担軽減、コミュニケーションの改善による商取引の促進、複雑な生産技術の自動化に貢献しました。

AIは、機械学習と大規模な言語モデルを使って物事を新たな段階に導きます。AIの核心的価値は、膨大なデータを用いてほとんどの個々人の能力を大きく超える成果を生み出す能力です。これらの成果は、天候や交通状況を読み込んでより安全で効率的な旅を提供する自動運転車であるかもしれません。あるいは、患者の膨大なデータベースからパターンを特定することによって健康上の問題を早期に検出する能力であるかもしれません。応用は無限にあるように見えます。

生産性の要因

経済学者たちは、歴史上の他の技術革命がそうであったように、AIが生産性を高めるだろうと示唆しています。AIは、人間が様々な職種で現在行っている作業を自動化することによって生産性の向上を実現します。自動化により、こういった作業をより迅速に安価に行えるようになるだけでなく、人々はより生産的な活動に多くの時間を費やせるようになります。生産性の向上は、経済成長率と生活水準を高め、様々な産業で活動の収益性を高めます。人間よりもAIの方が迅速かつ効率的にこなせる仕事はAIに奪われ、人の行う仕事は、生産性が高い高賃金の新たな仕事へと置き換えられるでしょう。

半導体メーカーやハードウェア・メーカー、サイバーセキュリティサービス・プロバイダーなど、明らかにAIバリューチェーン全体にわたって投資機会があります。価値はすでに目に見える形で創出されています。2023年のテクノロジー株のパフォーマンスを見てください。テクノロジー株の多いナスダック指数は現在までに34%上昇しています。1 当然、「必要なモノ・サービス」を提供する会社が投資対象となります。AIアプリケーションをますます多くの企業が実行できるように、強力なシリコン・チップ、サーバー、ネットワーク・ソリューション、クラウド・コンピューティング機能へのニーズが高まっています。

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より広範な市場

今世紀初頭のインターネット・ブームとは異なり、ビジネスを確立したIT企業が存在しており、AI革命をリードし、スタートアップ企業への投資を通じて勝者と敗者を管理することができています。したがって、ますます多くのアプリケーションが開発されるにつれて、巨大IT企業は引き続き恩恵を受け、高い利益成長を実現する可能性が高いと考えられます。

メタバースは明らかに関心の高い分野であり、ゲームなどの仮想現実アプリケーションは、現実世界と仮想世界とを融合するAI技術がもたらす恩恵を享受する立場を得ています。

既存のITセクターにとどまらない広い視野を持つべきです。AIが経済全体の生産性を向上させる革新的技術であるならば、経済全体にわたり企業の効率性や収益性の向上を可能にするに違いありません。少しの間、想像力を大きく働かせてみましょう。

テクノロジーは私たちの周りにあふれていますが、日常生活に目を向けて、AIがどこでより良い商品やサービスを提供し、仕事の生産性を高め、生活環境を改善できるか考えてみましょう。電子商取引で個々の消費者に応じた金融サービスや、ストリーミング・サービスを通じた厳選されたエンターテイメントは、すでに消費者がAIの恩恵を享受する一般的な方法となっています。

しかし、道路交通のより効果的な管理、小売段階の商品不足に対応するための在庫・物流管理の効率化、医療サービス提供の改善、教育資源へのアクセス向上といった点にも、AIを活用できるのではないでしょうか。

AIを取り入れる企業は、結果的に、増益や市場シェアの拡大による利益獲得機会を投資家に提供します。より急速に成長している経済では、AIは様々な分野でより高い投資リターンを生み出す可能性があります。

長期的な影響

より広い観点で考えてみましょう。プラス面でいえば、AIは医学や医薬品開発の進歩に貢献することができます。また、農作物の生産量を増やし、水資源をよりうまく管理することに役立つことができます。気候変動や生物多様性の損失を防止する取り組みには鍵となるテクノロジーが活用されてきましたが、AIはこの分野で大きな役割を果たすとみられます。遠隔地や不便な立地にある地域への公共サービスの提供は、AIが提供する機会を政府が活用することによって改善することができます。

現在、投資家の間では、政府債務の増加により、増税や、医療・教育など公共財の提供が削減されるのではないかとの懸念が生じています。AIが真に生産性を向上させ、効率化を可能にするのであれば、人口高齢化に伴う公共部門への需要増大に対して多くの先進国が対処していくことへの手助けにすることができます。費用がかかる病気をはるかに早い段階で発見・治療することなど、より効率的な公共サービスとより優れた医療提供がもたらし得る好影響を想像することができます。

もちろん、AIには懸念もあります。詐欺はもとより、より邪悪な搾取目的や政治的目的まで、AIには多くの不正利用の可能性があります。労働者の解雇も生じます。しかし、洞窟の住人が木の枝から棍棒を作って以来、常にテクノロジーは日常生活に組み込まれて行きます。ソーシャルメディアや医療、その他多くの産業がそうであるように、AIこそガバナンスを必要としています。

世界は新たな成長の原動力を必要としています。冷戦の終結や中国の農村・都市経済の奇跡、1990年代の通信革命の効果は薄れつつあります。人口は高齢化し、所得格差は拡大し、地球全体が持続可能性の危機に直面しています。何千年もの間に培われた人間の経験、発見、知識に基づき機械の力を活用することは、投資家にとって良いことですし、人類にとってはさらに良いことです。

企業への参照は例証のみを目的としており、投資の推奨と見なされるものではありません。

(オリジナル記事は10月4日に掲載されました。こちらをご覧ください。)

 

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