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加速する未来:人工知能(AI)がどのようにメタバースとその投資ポテンシャルを加速しているか

  • 2023年10月12日 (5 分で読めます)

キーポイント:

  • 生成AIはメタバース内のコンテンツ作成を容易にし、多数のセクターにわたる企業に新たな機会をもたらす
  • これは、メタバースの構成要素を提供する企業のサービスに対する需要を支えている
  • 今日私たちは長期的トレンドの出発点にいるので、当社はメタバースに直接的に、また、間接的に関連するセクターに投資の好機があると見ている

メタバースは物理的世界とデジタル世界が融合する環境です。完全没入型の体験ができるまでにはまだある程度時間がかかるかも知れませんが、未来は思っているより早く訪れるかも知れません。過去1年間だけでも、生成AIの開発において見られた巨大な発展により、私たちの働き方や余暇の過ごし方に関する新しいパラダイムに向けた進歩が加速しています。

AIはより没入型で包摂的なメタバースへの旅を推進しており、企業、消費者、投資家にとって新たな可能性を引き出しています。

メタバースによって個人同士が、共有されたオンライン空間で互いと交流することができます。メタバースでは、これまで不可能であった方法で買い物、社会的交流、ビジネスができ、リアルタイムでコンサートの鑑賞さえ可能です。

メタバースは2030年までに最大5兆ドルの価値を生むと予測されており、これは世界第3の経済大国である日本の経済規模とほぼ同じです。1

AIはすでに、メタバースの開発における主要な土台となっていますが、生成AIの最新版はさらに大きな一歩を印しており、アイデアをより迅速かつ容易に、高度に現実的なコンテンツや体験に変えることができます。

これは企業や投資家にとって極めて重要な変化です。たとえばゲーム部門では、企業はますます精緻で真に迫ったゲームや世界を設計でき、消費者への魅力を増し、新たな収入を得ています。そしてこの機会はプロフェッショナル向けに限りません。ゲーム開発のロブロックスでは、ゲーム参加者に他のユーザーが作成したゲームを構築、プログラム、プレイする機会を与えていますが、参加者すべてに自分が想像したものを具現化する手段を与えることで、クリエーターになることができることを目指しています。昨年にはこのプラットフォームで既存のクリエーターらが6億2,400万ドルを稼ぎましたが、今年はそれが8億ドルに増大すると予想しており、全体的に拡大していくメタバース経済を増幅しています。2

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企業へのメリット

しかしメタバースはゲームをはるかに超えて、社会的交流やビジネスにも、また、半導体やネットワーク機器からサイバーセキュリティや決済に至るまで、メタバースを構築するために必要なテクノロジーを提供する企業にも拡張しています。

デジタルツイン (物理的な物体または場所のデジタルコピーであり、たとえばある製品を、より容易で安全な反応度の高い環境で設計することや修正することを目的とするもの )を作成している企業もまた、はるかに速く効率的に作業を進めるために生成AIを使用することができます。

マッキンゼー&カンパニーの調査では、一部のユーザーが製品開発時間を50%も短縮できた一方、デジタルツインとして誕生した製品が物理的な生産に入った段階で品質問題が25%減少したと報告したユーザーもあったことが明らかになっています。3

デジタルツインの利用する可能性は、自動車のクラッシュ・シミュレーションにおける部品のテストからノースデボン ・ユネスコ生物保存地区におけるシーメンスの関与まで、無数にあります。イングランド南東部の河川区域に関するこのAIシミュレーションを土壌の健康状態や水量の水準などのデータを収集するセンサーと組み合わせることで、専門家は洪水のリスクや土地の劣化といった問題に対処することができます。4

メタバースの可能性を活用しているもうひとつのセクターに医療があります。たとえば、患者は仮想現実ヘッドセットを着用し医師と話すことによって、電話よりも現実的で有意義な交流ができます。  生成AIはまた、患者の記録をより速く更新することで医者の時間を節約する一方、デジタルツインが疾患の診断を支援し、また外科医が手術の練習をできるようにします。

他にも、メタバースでAIを使用する企業は規模を拡大し、消費者行動を分析した上で個人に合わせた体験や革新的な提供を行うことで、変化する顧客の需要により速く正確に応えることができる可能性があります。たとえばソーシャルメディア・プラットフォーム Snapchat (スナップチャット)の開発企業スナップは最近、拡張現実とAIの機器を小売業者に提供するサービスを開始しました。顧客はバーチャル上で衣服やアクセサリーを試着でき、ブランドとのつながり感を高め、これが売上として実現する可能性を高めています。5

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構成要素のスケールアップ

メタバースの規模が拡大するには、新しいコンテンツが大量に必要です。これはこれまで、時間と労働力上の制約のために、成長を加速する上でのバリアとなってきました。生成AIでは、創造的なアイデアをもつ誰もが技術を用いてアイデアを具現化することができる一方で、プロフェッショナルは自分の設計の標準的な部分の構築を生成AIに依頼しながら、その他の面で価値を付加することに集中できます。

こういったすべての背後にあるのが、これらのプラットフォームの構成要素やインフラを提供しているテクノロジー企業であり、エヌビディア、マーベル・テクノロジー、シノプシス、台湾セミコンダクター、ASML などがあります。メタバースおよびその仮想世界の複雑性は高まる一方で、ますます精緻なチップとチップの設計用ツールを必要としており、これが半導体メーカーへの新たな投資の需要と機会を生み出しています。

成長する業界は現在利用できる以上のインフラも必要としており、コンピューターサーバーを設置するためのデータセンターなどの設備へ大規模な設備投資が見込まれます。米国におけるデータセンターのリースは記録的な水準に上昇しており、事業者は容量に対する割増料金を請求できるほどです。6

しかしメタバースが拡大するにつれて、利用する企業やユーザーが増え、消費者ウェアラブルからインフラサービスまでのすべてのコストの低下を促し、それが今度はメタバースのさらなる規模拡大に役立つでしょう。このことは歴史的に画像処理装置(GPU)のコストに見ることができます。GPUの単価は、ゲームの規模が増大するにつれて、大幅に低下しました。そして、ユーザーの基盤が拡大することは、コンテンツが増えることも意味します。

メタバースのさらなる統合

メタバースが個々のサイロの集まりではなく、より統合的で全体的になるにつれて、企業はゲーム、社会的交流、ビジネスの間の境界をますます越えて行っています。たとえば アップルは最近 Vision Pro(ビジョン・プロ)を発表しました。複合現実ヘッドセットを「革命的な空間コンピュータ」と表現しており、最初のデバイスの発売を2024年初旬に予定しています。7  Vision Pro はAIと拡張現実を使用し、デジタルコンテンツと実世界を複合したものです。これはあらゆる空間を映画のような体験に変えたり、等身大のアバターを通して他者とコミュニケーションを取ったり、制限のないワークスペース内でコンピュータ作業をするなど、プロジェクトを視覚化するための新たな方法を生み出すことにつながる可能性があります。

同様に、リアルタイムの3Dコンテンツ用ソフトウェアプロバイダーであるユニティはゲームの世界で有名です。しかし同社は、製造業、エネルギー、小売など他の業界の企業が同社のサービスを使ってデジタルツイン、工場シミュレーション、バーチャルショップなどを作成できるようにすることで、これらの業界での足がかりを増強しています。8

メタバースが成長するにつれて、メタバースに直接・間接の関連をもつ企業の製品やサービスに対する需要が増加する可能性があると当社は見ています。メタバースに焦点を置いている多数のテクノロジー企業は、自社の他の事業分野と並行して行っていることが多いにせよ、イノベーションや変化するトレンド、そして消費者需要の最前線に立とうとしていると当社は考えます。このことは、こうした企業の収益の可能性を推進し、長期的投資の収益機会の可能性を提供すると思われます。

メタバースの潜在能力の活用は早期の段階にありますが、それが、AIのおかげもあって、より没入型になり統合されるにつれて、私たちが生活し、働く上でのほぼすべての面で機会を生むであろうと、当社は引き続き考えます。

 

企業への参照は例証のみを目的としており、投資の推奨と見なされるものではありません。

(オリジナル記事は10月9日に掲載されました。こちらをご覧ください。)

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