臨時レポート:米国・イスラエルによるイランへの攻撃について
臨時レポート:米国・イスラエルによるイランへの攻撃について
米国がイランとの外交交渉と並行して、中東において米軍の増強を進めていた中、米国とイスラエルは2月28日土曜日にイランへの軍事攻撃を開始しました。本稿執筆時点(3月1日)で、イランの最高指導者アヤトラ・アリー・ハメネイ師やイランの政治家、軍事指導者が多く亡くなっています。
この攻撃は、人工知能(AI)テクノロジーが企業収益や雇用、消費者需要に与える影響への懸念によって、市場に対する投資家の信頼が既に揺らいでいる中で、発生しました。先日2月末日に攻撃が始まるまで、2月にMSCIオールカントリー・ワールド指数は小幅上昇した一方、ナスダック100指数は1月の高値から4%以上下落し、信用スプレッドは拡大し、米国債利回りは低下していました。
中東紛争が長期化すれば、市場センチメントが改善する可能性はないでしょう。もちろん、市場の反応は多くの未知の要素に左右されるでしょう。例えば、イランがこの地域の米軍基地に攻撃すれば、他国を紛争に巻き込むのか?イランはホルムズ海峡の船舶航行を遮断、あるいは少なくとも妨害できるのか?イラン政権は崩壊するのか?もし崩壊するとしたら、どれくらいの速さで、政権には何が取って代わるのか?
市場の反応を予測するために過去の例を見ると、短期的であっても、それがいかに難しいかが分かります。3つの例(1990~91年の第一次イラク戦争(湾岸戦争)、2003年の第二次イラク戦争(イラクの自由作戦)、そして昨年の12日間戦争)を挙げましたが、一貫したパターンは見当たりません(下記表を参照)。第1の例、第一次イラク戦争は他の2例よりもかなり長く続いたため、攻撃開始から1か月後のリターンの乖離は部分的には説明できます。しかし、最初の1週間でさえ、3例のリターンにはばらつきがありました。
市場では原油価格の大幅な上昇が多く予想されていますが、これが起こったのは第一次イラク戦争の時だけでした。第二次イラク戦争の開始後には原油価格は下落し、昨年の12日間戦争では原油価格はわずかな上昇にとどまりました。また、金、米ドル、米国債といった安全資産も、必ずしも恩恵を受けたわけではありません。株式市場のリターンは、当初3例とも小幅に下落しましたが、1ヶ月後にはそれぞれ乖離しした動きとなりました。信用スプレッドは概ね縮小しました。とはいえ、今回は、航空などの一部のセクターや、各地域の社債市場の発行体や各国国債のスプレッドへの直接的な影響は、以前よりも予測しやすいかもしれません。
出所:FactSet、BNPパリバ・アセットマネジメント。2026年2月27日現在
各資産クラスについて:石油や金、米ドルは価格の変化(%)を示しており、株式市場はMSCIオールカントリー・ワールド指数のリターン(%)、米国債市場は米10年国債利回りの変化(bp、ベーシスポイント)、投資適格債市場はブルームバーグ米国社債指数のスプレッドの変化(bp)、ハイイールド市場はブルームバーグ米国ハイイールド社債指数のスプレッドの変化(bp)をそれぞれ示しています。
BNPパリバ・アセットマネジメント・グループは状況を注意深く監視しており、ポートフォリオ運用に関して状況の進展に応じ判断を行ってまいります。
過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。
本資料で使用している指数について
※MSCI オールカントリー・ワールド指数:MSCI社が公表している先進国や新興国を含む世界の株式市場の値動きを示す時価総額加重平均型指数です。
月次調査に基づいて世界経済の健全性を示す指標です
ブルームバーグ米国社債指数及びブルームバーグ米国ハイイールド社債指数:ブルームバーグが算出する米ドル建ての投資適格社債市場の値動き及び米ドル建てハイイールド社債市場の値動きを示す指数です。
※本レポート中の指数等の著作権、知的財産権、その他一切の権利はその発行者に帰属します。
ご留意事項
本ページは情報提供のみを目的としており、特定の有価証券や当社や当社グループによる投資、商品またはサービスを購入または売却するオファーを構成するものではなく、またこれらは勧誘、投資、法的または税務アドバイスとして考慮すべきではありません。本ページで説明された戦略は、管轄区域または特定のタイプの投資家によってはご利用できない可能性があります。本ページで提示された意見、推計および予測は掲載時の主観的なものであり、予告なしに変更される可能性があります。予測が現実になるという保証はありません。本ページに記載されている情報に依拠するか否かについては、読者の独自の判断に委ねられています。本資料には投資判断に必要な十分な情報は含まれていません。
投資リスクおよび費用について
当社が提供する戦略は、主に有価証券への投資を行いますが、当該有価証券の価格の下落により、投資元本を割り込むおそれがあります。また、外貨建資産に投資する場合には、為替の変動によっては投資元本を割り込むおそれがあります。したがって、お客様の投資元本は保証されているものではなく、運用の結果生じた利益および損失はすべてお客様に帰属します。
また、当社の投資運用業務に係る報酬額およびその他費用は、お客様の運用資産の額や運用戦略(方針)等によって異なりますので、その合計額を表示することはできません。また、運用資産において行う有価証券等の取引に伴う売買手数料等はお客様の負担となります。
アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社
金融商品取引業者 登録番号: 関東財務局長(金商) 第16号
加入協会: 一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人投資信託協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、日本証券業協会
お問い合わせ先:TOKYOMARKETING@axa-im.com
AXA IMとBNPP AMは、統合体制の構築を目指し、法人組織を段階的に統合・合理化しています。 アクサ・インベストメント・マネージャーズは2025年7月1日にBNPパリバ・グループの傘下となりました。2025年12月31日、BNPパリバの資産運用事業(アクサ・インベストメント・マネージャーズ(AXA IM)、BNPパリバ・リアルエステート・インベストメント・マネジメント(BNP REIM)、およびBNPパリバ・アセットマネジメント(BNPP AM))は、それぞれの主要法人を統合し、「BNPパリバ・アセットマネジメント」という単一ブランドのもとで事業を展開しています。