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アクサIM、企業に対するスチュワードシップ活動を強化、エンゲージメントは前年比で倍増


(本プレスリリースは、アクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサ IM)が欧州現地時間2023年4月4日付で配信した英語原文を抄訳したものです。なお、  英語原文と翻訳内容に齟齬がある場合には原文が優先します。)
 

アクサIM、企業に対するスチュワードシップ活動を強化、エンゲージメントは前年比で倍増


  • 2021年の245社に対する283件のエンゲージメントに対し、2022年は480社、596件のエンゲージメントを実施。
  • 2022年も気候変動が最大のエンゲージメント分野で、さらに、生物多様性に関連した活動が急増。
  • 議決権行使方針を強化、60%の年次株主総会で経営陣に対して少なくとも1票の反対票を投じた。
  • 2023年の議決権行使シーズンに向け、ESGへの取り組みを強化。

アクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサIM)はこのほど、「アクサIMスチュワードシップ・レポート2022」を公表いたしました。2022年にはエンゲージメント件数が前年比で倍増し、気候変動が引き続き最大のエンゲージメント分野でしたが、特に生物多様性に関連した活動が急増しました。(なお、本レポート(英文版)は、こちらからご覧ください。翻訳版は追って公開する予定です。)

アクサIMエグゼクティブ・チェアマンのマルコ・モレリは、スチュワードシップ・レポート公表に際して次のように述べています。「世界の一部の地域では、環境・社会・ガバナンスへの投資に対する疑念が広がっていますが、当社は、効果的で強固なスチュワードシップを通じて企業の行動に影響を与えることが、これまで以上に重要であると考えています。責任ある資産運用会社として、スチュワードシップは公正でグリーンな移行を後押しする重要なメカニズムであり、2022年の当社の活動の中心は、気候変動、生物多様性、社会的リスクの軽減でした。」

「当社は投資先企業と関わる際、確信を持って行動し、お客様のためにポジティブで具体的なESGの成果を達成することに重きを置いています。投資先企業の対応や成果に満足できない場合、当社は強固な枠組みを用意しており、断固たる行動を取ることを恐れません。スチュワードシップ・レポートはこれを詳しく説明しており、当社の透明性へのコミットメントを証明するものとなっています。2022年を通じて、ESGの課題に関する広範な議論を行うことで、投資先企業とのエンゲージメントを強化しましたが、当社が関与したほとんどの企業が、有意義な対話にさらに応じるようになったことを報告いたします」と、モレリは続けています。

2022年のエンゲージメントと議決権行使の主なポイント

2022年には480社に対して596件のエンゲージメントを実施し、アクサIMが行ったエンゲージメント件数は前年比で倍増となりました。これは、エンゲージメント活動に関するガバナンス、リソース、報告の更なる改善に関する当社の継続的努力を反映しています。さらに、上級役員や取締役会レベルで、より多くのエンゲージメントに関する議論が行われました(エンゲージメントに占める割合は、2021年の25%に対して、2022年は30%)。

アクサIMの2022年スチュワードシップ・レポートでは、以下のように詳しく言及されています。1

  • 気候変動は引き続きエンゲージメントの主要テーマ(28%)。さらに、環境および社会に関するいくつかのテーマがガバナンスと並んで取り上げられており、これらの課題が企業戦略に組み込まれるようになったことを反映。
  • エンゲージメント全体の18%が生物多様性に関連。「森林破壊および生態系保全に関する方針」の強化および継続的な進展により、エンゲージメント件数が急増。これらのエンゲージメント活動は、Iceberg Data Labと共同開発した生物多様性に特化した新しいデータの統合や、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」第29条報告書に生物多様性のフットプリント指標が新たに掲載されたことでさらに後押しされた。加えてアクサIMは、「ネイチャーアクション100(NA100)」の創設メンバーとして、自然について企業や政策立案者と関与するための投資家共同エンゲージメントプログラムに参加する予定。
  • コーポレートガバナンス関連のエンゲージメントが占める割合は依然として大きい(エンゲージメント全体の20%)。これは、効果的なコーポレートガバナンスは、環境または社会に関する方針および実践を適切に展開するための前提条件であるというアクサIMの強い確信を反映。
  • クライメート・ラガード(気候変動対応で出遅れている企業)と判断された企業に対する「3ストライク、アウト」エンゲージメントポリシーの展開に関するアップデート。対応が不十分な企業に対しては、2023年にエスカレーション手法(決議への反対投票や決議案の共同提出など)の利用を検討し、最終ステップとしてダイベストメント(投資撤退)を検討へ。
  • ESG課題がコーポレートガバナンスに更に組み込まれたことで議決権行使方針が強化され、反対票率は14%に達し、議決権を行使した年次株主総会の60%で少なくとも1つの反対票を投じた。反対票が最も多かったのは、取締役会問題(反対票の42%)、次いで役員報酬(反対票の26%)。

加えて、アクサIMのエンゲージメントポリシーは2022年に修正され2 、異なるタイプの対話について明確な線引きが行われました。

  • 「目的を伴うエンゲージメント」(エンゲージメントの60%)。テーマ別リサーチにより推進され、主にテーマ別専門家が主導し、企業内の変化を達成するという明確な目標を持った運用チームによってサポートされる。
  • 「サステナビリティに関する対話」(エンゲージメントの40%)。2022年に導入されたこのアプローチはそれほど集中的ではなく、多くの場合、ポートフォリオマネージャーやクレジットアナリストが主導する。この種の対話では、サステナビリティの実践を継続的に強化することで、企業の強固で長期的な収益性を支援することになる企業に焦点を当てる。弱点が特定された場合、場合によってはエスカレーション手法を用いたり、より正式な「目的を伴うエンゲージメント」を開始することもある。

2023年の議決権行使シーズンへの取り組み

2023年の議決権行使シーズンに向け、アクサIMはESGへの取り組み3 を引き続き強化していきます。サステナビリティに関するガバナンス、前会長兼CEOの代表権のない会長就任、税の透明性に関する議決権行使について新たな推奨を導入しました。

アクサIMは、以下の通り、エンゲージメント目標を議決権行使にさらに統合していく予定です。

  • 強化された「森林破壊と生態系保全に関する方針」に沿い、アクサIM は、生物多様性関連のエンゲージメント要件への対応が不十分な企業の取締役会に反対票を投じる可能性がある。
  • テーマ別エンゲージメントの進捗が不十分な場合、企業は引き続き説明責任を負い、アクサIM は担当の取締役会メンバーに反対票を投じる場合がある。
  • 「クライメート・ラガード」と特定された企業に対する専用エンゲージメントプログラムとしてエスカレーションされた特定のケースでは、決議の共同提出が開始されることがある。
  • 取締役会は、大きな支持を得た過去のESG関連の株主総会決議の実施を確実に行う責任を負うものとする。
  • アクサIMは、ケースバイケースのアプローチを採用し、ESG関連提案に対する高い支持を維持する 。4

 

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注記

全てのデータの出所はアクサIM、2022年12月31日時点

出所: アクサIM、スチュワードシップ・レポート、2023年4月

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