
新興市場債券戦略の見通し 変わらないこと、変わったこと
- 2024年10月9日 (7 分で読めます)
新興国市場(EM)の現在の環境を見ると、2016年の米国大統領選挙の直前と類似する点が多々見られます。
2015年11月、ウクライナは前年のロシアの侵攻とそれに続く国家債務不履行(デフォルト)を受けて、債務再編を完了したばかりでした。2024年8月、ウクライナは対外債務の支払いを2年間猶予した後、再び自国債の再編を行いました。
2016年、アルゼンチンは、過去の体制からの脱却を約束したマウリシオ・マクリ改革派政権の時代を迎えていました。そして執筆時現在、ハビエル・ミレイ政権が積極的な財政安定化プログラムに着手し、新たな転換を試みています。
現在と同様に、中国は当時、低成長や過剰生産能力、デフレ懸念に直面し、不動産市場は低迷していました。
さらに、当時ブラジルは財政および政治の両方の危機に直面していました。ジルマ・ルセフ政権は財政赤字を国内総生産(GDP)の2桁パーセントの規模(2015年にはGDPの-10.2%)にまで押し上げ、最終的には議会による弾劾へと発展しました。ルラ・ダ・シルヴァ大統領の市場との蜜月関係(2022年10月の再選後)は、2024年の赤字予算が再びGDPの10%に達する見通しであることから、終わりを迎えたと思われます。
ご留意事項
本ページは情報提供のみを目的としており、特定の有価証券やアクサ・インベストメント・マネージャーズまたはその関連会社による投資、商品またはサービスを購入または売却するオファーを構成するものではなく、またこれらは勧誘、投資、法的または税務アドバイスとして考慮すべきではありません。本資料で説明された戦略は、管轄区域または特定のタイプの投資家によってはご利用できない可能性があります。本資料で提示された意見、推計および予測は掲載時の主観的なものであり、予告なしに変更される可能性があります。予測が現実になるという保証はありません。本資料に記載されている情報に依拠するか否かについては、読者の独自の判断に委ねられています。本資料には投資判断に必要な十分な情報は含まれていません。
投資リスクおよび費用について
当社が提供する戦略は、主に有価証券への投資を行いますが、当該有価証券の価格の下落により、投資元本を割り込むおそれがあります。また、外貨建資産に投資する場合には、為替の変動によっては投資元本を割り込むおそれがあります。したがって、お客様の投資元本は保証されているものではなく、運用の結果生じた利益および損失はすべてお客様に帰属します。
また、当社の投資運用業務に係る報酬額およびその他費用は、お客様の運用資産の額や運用戦略(方針)等によって異なりますので、その合計額を表示することはできません。また、運用資産において行う有価証券等の取引に伴う売買手数料等はお客様の負担となります。
アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社
金融商品取引業者 登録番号: 関東財務局長(金商) 第16号
加入協会: 一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人投資信託協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、日本証券業協会
お問い合わせ先:TOKYOMARKETING@axa-im.com