クローズアップ「新興国小型株」:高度に分散されたポートフォリオ、それを支えるシステム運用
新興国株式投資といえば、どのようなイメージをお持ちでしょうか。グローバル化の流れを受けて成長してきたテクノロジーや半導体企業が時価総額の大きな部分を占め、市場全体がそれらの企業の業績の影響を受けやすいという印象をお持ちかもしれません。
実際、参考新興国株式インデックスETFの上位10銘柄を見てみますと、台湾積体電路製造(TSMC)、テンセント、サムスン電子、アリババ等といったグローバルに展開する企業が上位を占めています。また、上位10銘柄だけでインデックスETF組入比率の約4分の1を占めていることが分かります。
もし「分散投資」という観点から新興国を検討される場合、新興国小型株式に注目してみると新しい印象が生まれるかもしれません。実は世界には、現地の文化やニーズにきめ細かく対応し、各地域において着実に事業を展開する中小企業が数多く存在しています。そして、多国籍企業が影響を受けやすいグローバルなサプライチェーン問題などといったマクロ経済事象の影響を相対的に受けにくく、分散効果が見込まれる市場があります。それは、新興国小型株式です。
参考新興国小型株式インデックスETFの上位10銘柄を見ますと、地域も業種もバラエティに富んでいます。そして、上位10銘柄が全体に占める割合は3%未満に留まっており、分散された市場であることが分かります。
アクサIMの新興国小型株戦略は、そのような幅広い新興国小型市場をビッグデータ分析システム運用モデルを活用し、約5,500の膨大な銘柄を投資ユニバースとして、財務データをシステムで処理・分析することで、業種にかかわらず魅力的な銘柄を発掘しています。
当戦略のポートフォリオを詳しく見てみましょう。下の図表は5月末時点のポートフォリオの上位10銘柄です。地域も業種もバラエティに富んでいます。経済成長が続き、半導体関連が好調な台湾にしても、運輸、耐久消費財、資本財の銘柄に広く組み入れがあります。これらは、国内や地域の需要に主に対応して活躍する企業群であり、経済成長全体の恩恵を享受できる格好になっています。また、銘柄総数299のうち上位10銘柄であっても組入比率はそれぞれ1%前後であり、高度に分散されたポートフォリオになっています。
組入上位のブラジル企業のシエロは、電子決済ソリューション企業です。ブラジルに強固な事業基盤があり、商業店舗の送金、クレジットおよびデビットカードなどの取引処理・決済を展開しており、ブラジル全土の様々な商業店舗のニーズにきめ細かく対応しています。
やはり組入上位のサウジアラビアの不動産企業ダールアルアルカン・リアルエステートは、サウジ国内の不動産開発、不動産資産運用を展開しています。同社は、住宅、商業不動産施設、公的施設に関する土地取得、建設、維持や売買を手掛けており、サウジ国内で拡大する住宅、商業不動産ニーズに対応しています。
アクサIMの新興国小型株戦略は、システム運用だからこそ、膨大なデータの中から有望でありながらも注目されていない銘柄を発掘することが可能となります。アクサIM新興国小型株戦略は、先進国が中心となりがちな投資家のポートフォリオに対して分散効果が見込め、そして魅力的な投資機会のご提供を目指しています。
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