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クローズアップ「新興国小型株」:割安さと成長性を兼ね備えたポートフォリオ

  • 2022年7月5日 (3 分で読めます)

バリュー投資では、本来の企業価値や利益水準に対して、現在の株価が割安な銘柄に投資します。銘柄の株価の割安さを判断するには、資産に注目するPBR(株価純資産倍率)や、利益に注目するPER(株価収益率)などが参考になります。

下の図は、先進国・新興国・新興国小型株市場のPERの推移です。新興国小型株のバリュエーションは、このところ比較的割安な状態が続いています。この背景には、新興国小型株は非効率な市場と見なされ、アナリストのカバレッジに限界があり、そして機関投資家からは見過ごされがちな点が挙げられます。

先進国、新興国、新興国小型のPER推移
出所:ブルームバーグのデータに基づき、アクサIMが作成。2022年4月22日。

しかし、バリュー投資において割安さだけでは投資判断はできません。企業の安定性や将来性を確認することが必要です。成長性がない企業はいつまでも割安なままで株価が上がらないリスク(バリュートラップ)があるからです。

企業の成長性を判断する際に活用できる指標としてEPS(1株当たり純利益)成長率があります。EPSは企業の規模にかかわらず1株当たりの利益の大きさを示しており、その成長率を見ることで、企業が順調に成長しているかを判断できます。

下のチャートは、先進国、新興国、新興国小型市場のEPS成長率の推移です。今後については、特に新興国小型株において堅調な利益成長が予想されています。

先進国、新興国、新興国小型市場のEPS成長率の比較
出所:ブルームバーグのデータに基づき、アクサIMが作成。2022年4月25日現在。

アクサIMの新興国小型株戦略の場合、ビッグデータ分析・システム運用モデルを駆使し、約5,500の膨大な銘柄の中から約200の財務項目を分析します。その上で、比較的割安でありながら、クオリティを維持し、成長性のある小型株を発掘することができます。

下の図はアクサIM新興国小型株戦略の2022年4月末時点のポートフォリオ特性です。ビッグデータを活用したシステム運用を駆使した結果、割安さと成長性を兼ね備えたポートフォリオとなっていることが確認できます。

アクサIM新興国小型株戦略のポートフォリオ特性(2022年4月末時点)
出所:アクサIMとブルームバーグのデータに基づき、アクサIMが作成。2022年4月末時点。

新興国小型株戦略のビッグデータ分析・システム運用で見出された、魅力的でユニークな小型株個別銘柄には、以下のような企業があります。

  • インドの歴史ある繊維メーカー、アルビンド。ファッショナブルな綿のシャツ、ジーンズ、ニットなどを製造し、インド国内で販売しています。海外ブランドのライセンス生産・販売も行っています。同社は、工場労働者、消防士、建設労働者向けなどの作業服も製造しており、インド国内に強固な事業基盤があります。また、ジーンズを一貫生産していることもあり、地域においては、水供給、排水処理などの事業も展開しています。
  • メキシコで食料品スーパーおよびデパートを展開し、また不動産事業も行っているグルポ・コメルシアル・チェドラウイ。国内には300超の拠点があり、仏流通大手カルフールのメキシコ拠点買収などにより、メキシコ全土に店舗網を展開しています。また、メキシコ系移民が多い米国の近隣州(カリフォルニア、アリゾナ、ニューメキシコ、テキサス)で、系列店を運営しています。
  • 南アフリカの自動車サービス企業、モータス。南アフリカで輸入車販売、レンタル、パーツ販売、自動車関連金融サービスなどを幅広く展開しています。輸入車については、現代自動車、ルノー、三菱自動車などの主要ブランドを扱っています。なお、2020年には、三井住友銀行、みずほ銀行などからサステナビリティリンクローンとして1億2,000万ポンド(約197億円)を調達しています。

新興国小型株戦略においては、システム運用によって、このように地域の着実な需要に根差し、成長性がある割安株をカバーしています。今後も、データ分析の精度をさらに上げることで、より魅力的な小型株銘柄を追求していきます。

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