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インパクトの推進: 米国が比較的多くのサステナブル投資機会を提供する理由

  • 2024年5月15日 (5 分で読めます)
主なポイント
革新的な米国企業は、気候危機への解決策と、より持続可能な経済への移行を提供していると見ています
私たちは、再生可能エネルギーや生物多様性などの分野には、それらを支える技術を含めて投資機会の可能性があると考えています
金融的リターンを目指しつつ、プラスのインパクトを作り出す可能性のあるこれらの分野をけん引する企業を特定することが重要であると考えています

再生可能エネルギーや水処理から精密農業や人工知能(AI)に至るまで、米国には気候変動や生物多様性の損失との闘いを主導する世界で最も革新的な企業が数多く存在します。

そして米国の政策は、そうした企業を強く支援する環境を整えています。インフレ削減法(IRA)は、成長と技術革新の新たな波をもたらすことを目的として、2022 年に施行されました。この法案は数十億ドルの新たな支出と減税を提供し、とりわけクリーン・エネルギー、運輸、農業などの産業を直接の目標にしているため、民間部門と投資家が二酸化炭素排出集約型部門を脱炭素化することに役立つことが期待されています。

そして確かに、この政策を開始して以来、こうした産業への投資は増加しています。研究グループのクリーン・インベストメント・モニターによると、米国では2023年にクリーン・エネルギー、クリーン車両、ビルの電化、炭素管理技術の製造と導入に2,390億ドルの新規投資が行われ、2022年から38%増加しました。このうち、2023 年の第 4 四半期には投資額は670 億ドルという高い水準に達し、2022 年同期と比べて 40% 増加しました。1

これらの投資は、地球とより広範な社会の両方にプラスの成果をもたらすさらなる技術革新を可能にするのに役立っており、その結果、魅力的な長期投資の機会の可能性が多く生み出されていると見ています。以下では、これらの主要分野と技術革新を起こす企業を抜粋して焦点を当てます。

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スマート・グリッドと電化

化石燃料は地球温暖化の最大の原因であり、温室効果ガス排出量の75%以上を占めており、2  エネルギーを起源とする世界の二酸化炭素排出量は2023年に過去最高に達しました。3  このように、再生可能エネルギーへの移行は重要課題です。しかし、再生可能エネルギーへの移行の動きは進展しつつあり、国際エネルギー機関(IEA)によると、2019年から2023年にかけて、クリーン・エネルギーの増加率は化石燃料エネルギーの増加率の倍に達しています。4

世界最大の経済大国、米国は再生可能エネルギー分野をけん引する企業、例えば、世界最大の再生可能な風力や太陽光による発電企業であるネスクテラ・エナジーなどの拠点です。5  同社は、回復力の高い送電網やスマート・メーター(電力使用量を計測するための通信機能が搭載された電力メーター)、インテリジェント・デバイス(高度な情報処理機能を備え、周囲の状況等を認識し、特定の知的情報処理を実行できる装置)などにも投資をして、電力供給の信頼性を向上させる一方で、消費者の消費量やコストの削減を手助けする省エネの取組を促進しています。

電化は、化石燃料に頼った技術や行程を電力に置き換えることですが、エネルギー移行で重要な役割を果たすことが期待されています。2050年までに二酸化炭素排出量を正味ゼロ(ネット・ゼロ)にするシナリオにおいて、IEAは全エネルギー消費のうち電力の割合を2022年の20%から2030年には27%超に拡大することを予測しています。6

再生可能エネルギー分野の企業は、電力の成長から大きく恩恵を受けるものと考えられます。例えば、米国で電力管理を行う上場企業、イートンはクリーン・エネルギー開発推進を支援しています。同社は、住宅や商業、工業用の配電システムや電化部品を含む電化ソリューションを提供しており、消費者がエネルギー効率を向上するためにAIを活用できるようにしています。

ネット・ゼロに達するためには、送電網などエネルギー・インフラを最新化する必要があります。テキサスに本拠を置くクワンタ・サービスは、電力や再生可能エネルギーを含む電力網インフラを設計し、導入して管理する専門企業です。同社は、米国最大となる見込みの、300万の人々に再生可能電力を供給するクリーン・エネルギーのインフラ整備プロジェクトに参加しています。7  アクサIMグループの見込みでは、クワンタは、大規模な再生可能エネルギーやエネルギー貯蔵のプロジェクト、及び、電気自動車や水素流通の為のインフラ開発に関与していることによって、クワンタ・グループは米国のエネルギー移行に主要な貢献者として位置づけられています。

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生物多様性を保全

地球の生物多様性の生態系を保全することは、非常に重要なことと考えています。世界経済フォーラムの分析によると、44兆ドルの経済価値生成は、自然と生態系サービス(水や大気の清浄や自然災害防止など生物・生態系に由来し、人類の利益になる機能)によるものであり、全世界の国内総生産(GDP)の半分を超える規模です。しかし、世界の生物多様性のおよそ7割は過去50年の間に失われています。8

世界の食糧システムは生物多様性喪失の主要な原因であるため9 、例えば、農業などには生物多様性喪失を改善するための多くの機会があると考えられます。農機メーカー、ディアはSee&Spray」システムをはじめとする革新的なソリューション開発を通じて、重要な役割を果たしています。なお、この「See&Spray」システムは、コンピューター・ビジョンや機械学習を活用して、トウモロコシや大豆、綿花畑に生えている雑草を特定してそこだけに除草剤を撒くシステムです。このシステムにより除草剤の使用を三分の二以上削減することができ10 、環境負荷を減らし、農家のコスト負担も軽減します。

また、地球上の約四人に一人、約22億人に安全な飲み水が不足しています。同時に、都市の給水システムでは、漏水、パイプの破裂、または不正確なメーターにより、水の 40% が失われ、また、使用されなくなります。これは環境だけでなく、サービスの水準や経済にも影響を及ぼします。11

水関連のテクノロジー企業、ザイレムはこうした問題に取り組み、廃水管理を助け、水の損失を減らし、水処理とリサイクルを可能にする解決策を提供しています。この解決策はまた、下水道の溢水防止など、異常気象への耐性向上や、水質汚染に起因する疾病の減少にも貢献するものです。

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技術イネーブラーがこれらの進歩を支える

こうした企業やサービスの多くを支えているのが、環境問題や社会的課題の解決に力を発揮する技術イネーブラー(技術基盤を提供する企業)です。半導体メーカーのエヌビディアは、ヘルスケアや精密農業など、さまざまな分野の技術革新を加速するAIシステムの訓練と実装に使用される高度なプロセッサーを開発しています。同社のソリューション技術は、気候予測、災害管理、自律走行車などの分野でも利用されています。

一方、設計ソフトウェアとデジタル・ツイン(現実の物理的空間にある情報をIoTなどで集め、送信されたデータを元に仮想空間で現実空間を再現する技術)の利用は、ネット・ゼロへの移行と、より持続可能な結果の提供の為に、ますます重要になってきています。例えば、デジタル・ツインは、企業がシミュレーションや分析を行うために、目標物やシステムを仮想的に表現することを可能にし、製品の設計や運用のために貴重な洞察を提供します。ソフトウェア開発会社のベントレー・システムズは、より効率的な電力網の設計を支援し、さまざまな運転環境や気候変動シナリオの下でインフラ資産がどのように反応するかの模擬実験をして、リスクを低減するのに役立っています。


けん引企業を特定する

最終的に、産業政策の支援と需要の高まりによって、米国株式市場には、投資家がエネルギー移行を推進し、生物多様性を保護し、地球だけでなく人々を支援するための投資機会の可能性が増えていると見ています。米国には、この分野で最も革新的で優良な企業の本拠地であり、こうした企業は強固なバランスシートと実証可能な実績を持ち、さらなる成長の可能性を秘めていると考えています。

より持続可能な経済への移行においてより発展しそうな企業を見極めるためには、慎重な分析が必要であり、この見極めがこうした構造的動向に投資する上で重要な役割を果たすと考えています。この投資判断によって、投資家は経済的リターンの可能性を追求しながら、人々と地球に実質的にプラスのインパクトを与えるポートフォリオを構築することができると考えます。

 

過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。

企業への参照は例証のみを目的としており、個別銘柄への投資を推奨するものではありません。

(オリジナル記事は5月7日に掲載されました。こちらをご覧ください。)

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