【重要なお知らせ】 アクサ・インベストメント・マネジャーズ(AXA IM)やその役職員を装った不審な勧誘にご注意ください。 詳細はこちら

クレジット・ポートフォリオでパフォーマンスを生み出す方法

主なポイント

3月になると米国の関税政策が発表されたことにより、2025年初頭の楽観的見通しは打撃を受けて、金融市場は大きく動揺した
社債などクレジットへの投資戦略は、ボラティリティが比較的高い期間であっても投資家の様々な期待に対応できると見ている
クレジットへの投資機会を最大限に生かしたといえるかどうかは戦略による結果次第なのかもしれないが、アセット・アロケーション(資産配分)を機敏に変化させてデュレーションを管理できるかどうかが重要であると見ている

2025年初めに市場では強気のセンチメントが見られ、経済の安定成長が期待されていましたが、その後インフレ加速や景気後退への懸念に転換していきました。市場では貿易摩擦がここ(執筆時)数週間の主要なテーマであり、今後数か月にわたって続くと見込まれています。このような環境下では、リスクを軽減しながらリターンを生み出す方法を探すことが投資家にとって最も重要と考えます。

したがって、債券投資戦略が有力な選択肢の一つとなると見ています。この資産クラスの中では、社債への投資戦略が選択肢の一つとなると考えます。多くの企業が健全なバランスシートと相対的に良好なファンダメンタルズを備えた状態でこの不安定な時期に入っているためです。これに加え、絶対利回りが過去10年間のほとんどで見られた水準をまだ上回っており、一定のパフォーマンスを維持しています。欧州では、社債は金利の低下、インフレ率の低下、緩やかながらも成長する経済の恩恵を受けるとみられます。全体としてみると、ポートフォリオ内で社債を検討すべき強力な理由があるとアクサ・インベストメント・マネージャーズ・グループ(以下、アクサIMと言います)は考えています。

社債投資戦略からパフォーマンスを生み出すことは、特に市場環境が厳しいときには必ずしも簡単ではないと見ています。幸いなことに、とりわけ、戦略において、価値の源泉を特定し、市場のアノマリー(理論を逸脱しているものの、経験的に市場で観察できるもの)を利用し、市場変動に適応することを目指す柔軟なアプローチを取るならば、利用できる多くの手段があると見ています。

アクサIMは、様々なセクター、地域、信用(クレジット)格付けの中から発行体を選択する確かな運用プロセスを用いています。発行体の選択が全体のパフォーマンスを向上させることもあれば、低下させることもあるため、このプロセスは重要と考えます。リターンを考慮することに加えて、これらの様々な要因へのアロケーション(配分)は、分散化し、クレジットリスクを軽減し、ポートフォリオに最善のアイデアを反映するのに貢献すると見ています。 


セクター・アロケーション

セクターごとに市場環境への反応は異なると分析しています。経済が減速しつつあるときや下押し圧力を受けているときは、通常、景気減速の影響を受けにくいディフェンシブ(業績が景気動向に左右されにくい)・セクター(公益や通信など)の方が景気循環セクター(自動車や資本財など)よりもパフォーマンスが高くなります。例えば、米国の関税適用に対して市場ではリスク回避の動きが強まりました。この環境下で、ディフェンシブ・セクターは比較的底堅く推移し、景気循環セクターのボラティリティの高さに比べて小幅な動きとなりました。

クレジット・アロケーション

信用格付けは、発行体が債務不履行に陥る可能性を示すものです。 ある債券が投資適格の場合、その債券は、債務不履行(デフォルト)の可能性が相対的に低く、それに応じてリスクが低いとみなされるため、信用にかかる質の格付けが高くなります。一方、ハイイールド債券の場合、信用格付けが相対的に低い代わりにインカム収入は高くなる傾向にあります。

信用リスクを軽減する投資適格債券とインカム収入を高めるハイイールド債との間で適切なバランスをとることは、強力なパフォーマンス・ドライバーとなり得ると考えます。例えば、アクサIMのトータルリターン投資戦略は社債市場全体にわたって柔軟性を維持しており、ハイイールド債券へのアロケーションが設定来の平均で見るとポートフォリオ全体の約30%である1 一方、全体として見れば投資適格の信用属性を維持しています。

アクサIMは、アセット・アロケーションから最大限のリターンを引き出すため、投資先市場のファンダメンタルズと特性に応じて定義された3つのリスク・カテゴリーに投資ユニバースを分割しています。

  1. ディフェンシブ:これには、フランスやドイツなど欧州主要国のキャッシュと同等レベルの非常に質の高い社債が含まれます。このリスク・グループは一般的に非常に防御的な性質を有し、相対的に低いボラティリティと高い流動性という特徴があります。
  2. 中間:格付けは依然として高いものの、イタリアやスペインなど周辺国とみなされる欧州諸国の社債が含まれます。このグループは、ディフェンシブよりも高めの利回りとやや高めのボラティリティ(変動性)があります。
  3. アグレッシブ:様々な地域のハイイールド債券と劣後債(一般の債券と比較して元本と利払いの順位が劣後している債券)が含まれ、これらの債券は、相対的に高い利回りを提供する一方、それに応じてボラティリティも高くなる傾向があります。

アクサIMは、トータルリターン投資戦略において、市場環境に応じて柔軟かつダイナミックにこれら3つのリスク・グループに投資することで、堅実なリスク調整後リターンの創出を目指します。

  • U291cmNlOiBBWEEgSU0gYXMgb2YgMjV0aCBBcHJpbCAyMDI1LiBJbmNlcHRpb24gb2YgQVhBIElNIEV1cm8gQ3JlZGl0IFRvdGFsIFJldHVybiBzdHJhdGVneTogMjZ0aCBGZWJydWFyeSAyMDE1
出所:アクサIM、2025年3月31日現在

デュレーション

金利リスクは債券ポートフォリオにおいて考慮すべき重要事項と見ています。短期債券(通常、償還期間が1~3年)は、償還期間がより長い債券ほどには金利変動の影響を受けないと考えられます。これは、償還期間が10年以上であることが多い長期債券は、先行きの経済情勢や金利環境の不確実性による金利変動の影響を相対的に受けやすいためです。デュレーションは元本の平均回収期間を意味すると同時に金利に関する感応度を意味します。

アクサIMは、デュレーション管理能力によって、ポートフォリオの金利感応度を調整し、現在の市場環境と長期トレンドの両方にポートフォリオを適合させることができると考えています。例えば、金利低下局面では、長期債券市場部分のエクスポージャーを増やして価格上昇によるリターンの獲得を目指すことができると考えます。逆に、金利上昇局面では、短期債券市場部分を選好し、潜在的な損失を軽減することができると考えています。アクサIMは、この戦略的柔軟性によりポートフォリオ・パフォーマンスを最適化する機会を得ることができ、また、金利のボラティリティが相対的に高い時期には価格下落への備えを手に入れることができると見ています。

ボラティリティが決め手

ボラティリティという言葉は、リターンの落ち込みを示唆する側面があるため、投資家の心に懸念をもたらすかもしれません。しかし、しばしば見過ごされがちなのは、ボラティリティが投資機会を提供することもあるという点です。アクサIMはボラティリティを歓迎します。なぜなら、ボラティリティのある市場の方が、停滞している市場よりもはるかに柔軟にアクサIMの見方に基づいたポジションをとることができると考えているからです。アクサIMは、柔軟な運用アプローチをとることによって、市場の過剰反応を利用し、他の投資家がパニックになって売っているかもしれないときに買うことができると見ています。この意味で、ボラティリティはリスクではなく、リターンを高める機会であるとアクサIMは考えています。

過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。

(オリジナル記事は5月13日に掲載されました。こちらをご覧ください。)

    ご留意事項

    本ページは情報提供のみを目的としており、特定の有価証券やアクサ・インベストメント・マネージャーズ・グループ(アクサIM)またはその関連会社による投資、商品またはサービスを購入または売却するオファーを構成するものではなく、またこれらは勧誘、投資、法的または税務アドバイスとして考慮すべきではありません。本資料で説明された戦略は、管轄区域または特定のタイプの投資家によってはご利用できない可能性があります。本資料で提示された意見、推計および予測は掲載時の主観的なものであり、予告なしに変更される可能性があります。予測が現実になるという保証はありません。本資料に記載されている情報に依拠するか否かについては、読者の独自の判断に委ねられています。本資料には投資判断に必要な十分な情報は含まれていません。

    投資リスクおよび費用について
    当社が提供する戦略は、主に有価証券への投資を行いますが、当該有価証券の価格の下落により、投資元本を割り込むおそれがあります。また、外貨建資産に投資する場合には、為替の変動によっては投資元本を割り込むおそれがあります。したがって、お客様の投資元本は保証されているものではなく、運用の結果生じた利益および損失はすべてお客様に帰属します。
    また、当社の投資運用業務に係る報酬額およびその他費用は、お客様の運用資産の額や運用戦略(方針)等によって異なりますので、その合計額を表示することはできません。また、運用資産において行う有価証券等の取引に伴う売買手数料等はお客様の負担となります。

    アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社
    金融商品取引業者 登録番号: 関東財務局長(金商) 第16号
    加入協会: 一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人投資信託協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、日本証券業協会

    お問い合わせ先:TOKYOMARKETING@axa-im.com

    ページトップへ