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キャッシュフロー主導型投資戦略の構築が重要である理由

主なポイント

キャッシュフロー主導型投資(CDI)戦略には、万能な画一的手法はない
CDI戦略の多くは投資適格債を中核の組入れとする資産配分が中心となるが、顧客のニーズを反映するため、全体の設計は顧客ごとに大きく異なる可能性がある
特定の成果を達成するためには、適切な手段を活用することが重要である

どのようなポートフォリオにおいても、適切な構築を行うことは、目的を確実に達成する上で重要な要素となります。CDI戦略の場合、長期的な投資期間を前提としており、債券への配分が顧客ごとに調整されることが多いため、この点は特に重要です。

大まかにいえば、CDI戦略は、債券の利払いや償還金による定期的な収入の流れを通じて、年金基金の資金要件に対処するのに役立ちます。一見簡素に思えますが、成果に対するニーズは大きく異なる場合があります。したがって、CDI戦略における構成や保有資産は、顧客のポートフォリオによって大きく異なる可能性があり、一括して適用できる手法は存在しません。


とはいえ、どのCDIポートフォリオにも共通する要素がいくつかあります。

  • 中核となるクレジット配分 – アクサIMグループ(以下、当社グループといいます)が運用するすべてのCDIポートフォリオは、投資適格債に相対的に多くの配分(60~100%)を行っています。ハイイールド債、ABS(資産担保証券)、ソブリン債(国債など各国政府や政府機関が発行する債券)のなどの他の資産クラスも、期待されるリスクとリターンの属性を調整するために組入れが検討されることがあります。
  • 投資スタイル – ほとんどのCDIポートフォリオはバイ・アンド・メインテイン(B&M、アクティブに銘柄選択を行いポートフォリオを構築し、できる限り償還まで保有する運用)のスタイルで運用され、ポートフォリオの回転率を最小限に抑えることを目的に長期保有されます。
  • ホームバイアス – 為替ヘッジコストや担保コールを回避し、負債ヘッジを円滑にするため、多くのCDIポートフォリオはホームバイアス(自国通貨建て資産に相対的に多く投資すること)を持っています。つまり、年金基金の自国通貨で主に投資を行っています。

以下は、実際の顧客ポートフォリオの例で、1つは英ポンド建て、もう1つはユーロ建てです。両ポートフォリオは、投資適格債に中核となる配分を行い、自国通貨を中心として、B&Mスタイルで運用されています。この事例研究では、ポートフォリオの平均格付け、クレジットスプレッド(信用格差による利回りの差)、満期属性が顧客の異なるニーズを反映しており、両方のポートフォリオがいかに個々の基金ニーズを満たすように設計されているかも示しています。

出所:アクサ IMグループ、2025年6月30日付。上記表及びグラフは例証のみを目的としています。*:格付けの組入れ構成は、各組み入れ銘柄におけるS&P、ムーディーズ、フィッチ各社格付けのうち最低格付けを使って計算したポートフォリオの平均格付けに基づきます。

顧客のニーズに対応するCDIポートフォリオを構築するための手段

CDI戦略は、機関投資家に対し、資本成長、流動性、ヘッジ、持続可能性、リスク軽減という5つの潜在的な利点を提供します。したがって、CDIポートフォリオを構築する際、投資家はさまざまな手段を活用してポートフォリオを再構成し、これらの利点の1つまたは複数に重点を置くことができます。

顧客である機関投資家の多くは、CDIポートフォリオをそれぞれのニーズに適合するよう調整したいと考えることでしょう。手法が異なれば、驚くほど異なるポートフォリオが生まれることがあります。だからこそ、当社グループは顧客やそのアドバイザーと緊密に協力し、CDIポートフォリオの構成を決定する主要な要因を理解するように努めています。

考慮すべきことは多岐にわたりますが、以下のような重要なポイントを認識し、その背景にある考慮事項を理解する必要があります。

満期 - 顧客のキャッシュニーズは多様であるため、CDI戦略はそれらの多様なニーズを反映する必要があります。満期が短めのポートフォリオは、期近にキャッシュを多めに供給するため、初期にキャッシュフローを多く必要とする成熟した基金にとって有用性があります。短期に必要とされるキャッシュフローは明確性が高いことが多いため、資金の需給を合わせる(マッチング)精度が高まります。

満期が長めのポートフォリオは、キャッシュフローをより長期に分散させます。これにより、金利感応度が高まり、負債をヘッジするポートフォリオの実現と分散化に寄与します。

当社グループの経験では、一部の顧客はまず短期のキャッシュフローのマッチングから始め、その後、リスク軽減や戦略への資金配分の増加に応じて、長期のマッチングをさらに追加する傾向があります。

信用格付け – CDIポートフォリオの基盤は、質の高い投資適格債です。これは、国債利回りに対するスプレッドの利点と、クレジット投資に伴う追加リスクのバランスをとることを目的としています。例えば、低リスクかつ低スプレッドを求める場合AAA、AA、A格のポートフォリオに投資を限定したり、一方、資本損失のリスクを高め流動性を低下させる対価として資本成長を図るために、BBB格やハイイールド債を追加したりすることも可能です。

資産クラス – 資金を投資適格債以外のさまざまな債券資産クラスに割り当てることで、CDIポートフォリオを調整し投資家の多様なニーズに合わせることができます。下表は、CDIポートフォリオを(通常CDIポートフォリオの最大30%を上限として)傾斜配分するために比率をどのように使用できるかについて概要を示しています。 

出所:アクサ IMグループ、2025年6月30日現在。上記の表は例証のみを目的としています。 *ABS、レバレッジド・ローン、CLO。 1資産クラスへの一般的なユニバース配分の場合

通貨配分 - 多くの年金基金では、資産を負債の通貨に一致させるため、自国通貨の組入れが多くなることが望ましいと考えられています。しかし、グローバルに資産配分することにも依然として有効性があるかもしれません。グローバル化による利点は、以下の場合に大きくなります。

  1. 大規模なポートフォリオを運用する場合
  2. 自国通貨で投資可能な対象が限られている場合
  3. 顧客の負債属性がグローバルに分散されている場合

上記の要素は、構築においてより重要な要素の一部です。これらを考慮することで、主なリスク要因の大部分が網羅されると考えます。

もちろん、他にも導入できる要素はありますが、それらは、持続可能性の統合1 や投資手段の選択など、機関投資家の特定の要件を反映する小規模な調整に限定される傾向があります。

アクサ IM のパートナーシップ・アプローチ

CDIへの資産配分に何を求めているかが明確な顧客もいれば、さまざまなリスクとリターンの要件に合わせてポートフォリオを調整するために、異なる手段を用いた場合の影響を確認したい顧客もいます。顧客と仕事をする際、上記で述べたさまざまな手段に基づいて複数の反復分析を実施することがよくあります。この分析に役立てるため、当社グループはさまざまなポートフォリオ・ガイドラインに対応した独自の最適化ツールを用いて、顧客とパートナーシップを組んで最適な解決策を導き出すことを目指します。

過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。

(オリジナル記事は7月28日に掲載されました。こちらをご覧ください。) 

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